PS2はマイナーバージョン"ダウン"??

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薄型PS2の新カラーが発売されるそうですが、発売済みゲームソフトの一部で不具合が出るそうです。

また今回、型番が「SCPH-75000」となり、従来品の「SCPH-70000」とは異なる。機能的な変更点は発表されていないものの、一部のPS2/PS用ゲームソフトの動作に問題が発生するという。同社は10月20日時点で問題が確認できているタイトルとその症状を、ホームページで掲載している。この中には、ナムコの「鉄拳5」や、元気の「レーシングバトル -C1 GRAND PRIX-」など、発売からそれほど間がないタイトルも含まれている。

うーん。 なかなか謎な自体になってますね。 動画の再生時などに問題が出るってのはバスクロックでも下げた結果転送速度不足になったのでしょうか。
そういえば薄型PS2は90nm世代プロセスで生産されるEmotion Engine、Graphic Synthesizer統合チップだけでなく、130nm世代プロセスの2チップ構成にも対応するという話でした。 もしかしてPSP増産のためEEとGSを130nmの2チップ構成に戻してみたら、発熱でクロックを下げる羽目になったとか、マザーボード設計に難があってEEとGSのチップ間のクロックを下げる羽目になったとか、そういう問題が起こったのかもしれません。 んでしょうがないから、区別がつくように型番を変えた上で問題が発生することがある旨を公表したとかですかね。

しかし、久夛良木健氏(ソニー・コンピュータエンタテインメント 社長兼グループCEO)は、SCPH-70000の基板には90nmチップを載せるもののほかに、既存のチップセット(0.13μm以前のチップ)を載せるバージョンがあることを明かした。つまり、外見は同じSCPH-70000でも、中身は2種類あるわけだ。そして、小型化した筐体に、従来のプロセスのPS2チップセットを載せるというのはいかにも不自然だ。

(中略)

ハードルがあるにも関わらずSCEが0.13μm版の1リットルPS2も準備するのは、キャパシティ(製造能力)上の懸念があるためと考えられる。SCEは長崎でゲーム機用に2つのFabを稼働させている。現在Fab1(9,000平方m)が200mmウェハで0.18/0.15μmプロセスでの製造を行なっている。ここで作っているのはGSチップなどだ。そして、その隣の新しいFab2の2F(10,000平方m)で、200mmウェハによる0.15μm~90nmプロセスでの製造を行なっている。こちらで製造するのが、PS2とPSXに使うEE+GSワンチップ、そしてPSPのチップだ。

(中略)

つまり、90nmプロセスのPS2とPSXとPSPのメインチップは、同じFabで製造される。そのため、他のマシンの出荷状況によっては90nmのキャパシティが食われてしまう可能性が出てくる。1リットルPS2とPSPは、製造のキャパシティ上はライバルというわけだ。そして、計算すると確かに90nmで食い合いがあると、苦しいのは確かだ。

(中略)

ちなみに、第3世代PlayStationに搭載するCellプロセッサの製造は、300mmウェハで65nmプロセスとなる。こちらもFab2で製造するが、設備は同じFab2でも別フロア(1F)に設置され面積は2Fと同じ10,000平方mとなる。そのため、製造キャパシティは他のチップと当面は競合しない。つまり、スタンスとしてはPS2世代のデバイスは同じキャパの中で製造し、次の世代には新しいキャパを用意するということのようだ。

時期的にPLAY STATION 3との関連も気になりますが、Cell自体は別フロアの65nm SOIプロセスでの製造ですから、PS2用チップの生産量には直接の影響はないでしょうし。 ただ、周辺チップは90nmプロセスで製造って言う可能性はありえますね。

と思ったら、Cellも当初は90nmプロセスでの製造なんですね。 グラフィックエンジンのRSXもSCE長崎工場のFab2とOTTS(大分ティーエスセミコンダクタ:東芝とソニーの合弁会社)で90nmバルクプロエスで製造されるらしいですし、そちらを優先するためにPS2を130nmに戻したという見方がやはり正しいのかも。

【Q】 CellプロセッサとRSXはどちらも90nmプロセスで製造する予定になっている。しかし、現状でPS2、PSP、PSXなどのチップは全て90nmプロセスで製造している。Fab(製造工場)の製造キャパシティは足りるのか。65nmへ移るのはいつ頃なのか。

【久夛良木氏】 90nmまでは、OTSS(大分ティーエスセミコンダクタ:東芝とソニーの合弁Fab)もあれば(SCEI自体の)Fab2もあればIBM Fabもある。十分とは言えないけど、(製造キャパシティは)ある。しかし、65nmに持っていくのは意外に難しく、どこでも苦労すると思う。

RSXはソニーグループのFab2と、東芝とソニーが共同で運営する大分ティーエスセミコンダクタ(OTSS)で製造される。90nmプロセスで、SOI(silicon-on-insulater)は使わないと言われる。同じ90nmでも、TSMCとは当然パラメータが異なる。

どちらにしてもPS2を買うなら(買い換えるなら)、今のうちに90nmプロセスEE+GS統合版を入手しておくか、CellやRSXが65nm移行したあとにEE+GSが90nmプロセスに帰ってくるまで1、2年待った方がいいのでしょうね。

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このページは、散財人が2005年10月21日 00:55に書いたブログ記事です。

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