散財人のずんずん調査

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やばい、やばい。 何がやばいかって薄すぎる。

薄いといっても親父の頭髪などではない、DOS/V Magazine(以下Vmag)のページ数である。いや親父の頭髪も薄いけどね。 DOS/V雑誌ではインプレスのDOS/V Power Reportと人気を二分していたVmagだが近年ページ数の減少が著しい。 あまりの薄さに太陽にかざすと透けて見えてしまうかと思ったけど、さすがにそれはないか。

散財人がVmagを購読するようになったのはASCII DOS/V ISSUEの休刊が発表された2000年の秋からだから6年半くらいの付き合い。 この間一番厚かったのは2000年12月15日号で本文227ページ(秋葉原マップ含む)に加え、前パートの広告が135ページ、後パートの広告が60ページで占めて424ページ。 つまり半分近くが広告だったわけね。 さらに、23ページの小冊子と、CD-ROM2枚が付いて、特別定価980円。 厚さだけだったら段ボール製のPCラックが付録した2003年9月15日号、10月1日号あたりも分厚かったけどそれは別としよう。

いっぽうの今号、2006年7月号は本文161ページ、前パート広告15ページ、後ろパート広告8ページで合計184ページ。 付録は無しで950円。 本文が2/3程度になってしまっていることもさることながら、広告ページ数が1/8弱になってしまっているわけだ。 しかも、2004年以前は月2回刊で、今は月刊。 単位月あたりの層ページ数は1/4以下に、広告ページ数は1/16以下にまでなってしまっているわけです、はい。

これで本当にやっていけるのか心配になってきたので、2004年1月1日/15日合併号~2006年7月号までのページ数/スタッフ人数の推移を調査してみました。
DOS/V Magazineページ数/スタッフ人数推移

まず、本当は2000年10月15日号から調査したかったのだけど時間の関係で2004年からとなってしまったことを初めに断わっておく。 2003年以前の分は、そのうち区切りがついたときにでも調査するとしよう。 グラフ中左の軸がページ数の軸で、総ページ数、前パート広告ページ数、後パート広告ページ数、本文ページ数がプロットされている。 本文には巻末の秋葉原マップ(2ページ換算)は含むが巻頭の広告だか記事だか分からないもの、目次などは含まない。だいたい"付録CD-ROMの説明"のページ以降です。あと、裏表紙見返しと裏表紙の広告は含んでいない。 一方、右の軸はスタッフ人数で、これには編集長、副編集長、デスク、編集を含んでます。 号によっては編集協力とかいう謎の人が載ってることもあるのだけど、この人はどこまで協力してるのか分からないので含めないことにした。

この2年半で一番ページ数が多かったのは2005年1月号。 もともと1月号というのはご祝儀なのか広告のページ数が多めなのだが、この号はさらに月刊化された最初の号ということもあって本文のページ数も多い。 しかしスタッフの人数はというと、月2回刊から月刊にペースを落としたことに合わせて14人から8人へと大幅に減少している。

ちょっと遡って2004年のページ数推移を見てみると総ページ数がワロス曲線を描いていてなかなか面白い。 このころは月2回刊だったわけだけど、1日号と15日号では巻末広告のページ数に大きな差がある。 だいたい1日号が38ページで、15日号は8ページ。 月2回刊末期にはそれぞれ34ページ、4ページに減少し、総ページ数が200ページを割るようになっているので、この辺がボーダラインなのかもしれない。 ただ、本文のページ数自体はほとんど変化がないので、苦しい台所事情のなかなんとか記事の質はともかく量は維持していたということだ。

今度は月刊化後を見てみると、最初こそ300ページを超えていた総ページ数がじわじわと減少している。 しかも、月2回刊末期と違い、本文ページ数も減少を続けている。 2006年1月号こそ広告数も本文ページ数も持ち直しかけたけど、その後はまた減少傾向にある。 そして、今号7月号は広告ページ数に至っては合計23ページしかない。 全体の1/8しか広告がないという実に良心的な雑誌になり、無駄なCD-ROMや小冊子も付いてないのでページをめくり易く、軽いので腕も疲れないとあって、一読者としては喜ばしい限り。 でも、月2回刊から月刊にペースを落とす直前よりも薄い現実には一抹の不安を覚えるわけです。

いまどき最新情報を得るならば雑誌よりもニュースサイトを見るだろうから、購読者が減っていることは想像に難くない。 PC雑誌の存在意義そのものが問われる時代なのである。 しかしオジサンとしては長い記事は紙面で読みたいし、Vmagには腰をすえた各製品の比較記事を期待したいところなわけです。 それにWebニュースサイトの記事だと、後になってこういう調査しにくいからね。 ま、いちおう今月からPower Reportも購読し始めるかな。

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コメント(3)

興味深く拝読しました。ちなみに、編集スタッフとして名を連ねている人数は、あまり参考にならないと思います。本当にその雑誌の編集のみを手がけている人間は、編集長くらいではないでしょうか。

>春さん
本職のかたにコメントしていただけて光栄です。

たしかに編集スタッフとして出てる人全員がこの雑誌専業とは思えないので、何人を下回ったら休刊ということはいえませんね。
ただ、単調減少(2000年秋18名→2006年春6名)を続けているのは事実ですから、よくない状態が続いているのは間違い無いでしょう。

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このページは、散財人が2006年5月29日 23:35に書いたブログ記事です。

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