ニコン 45nm量産対応液浸露光装置出荷

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ニコンが45nmプロセス向けの液浸露光装置を世界で始めて出荷したそうです。

株式会社ニコン(社長 苅谷道郎)は2007年2月、世界で初めて45ナノメートル量産対応の液浸露光装置を出荷しました。業界最大のNA1.30の投影光学系を搭載したArF液浸スキャナー「NSR-S610C」が、大手半導体メーカーに出荷されました。

で、大手半導体メーカーってどこよ、ってのが気になるわけです。 出荷タイミングを考えると今年末から来年当たりに45nmで量産を開始しそうな半導体メーカーだと思います。 しかし、インテルは既に45nmプロセスでのプロセッサ試作に成功しているわけで、今回ニコンから出荷された液浸露光装置が世界初であるのならば間に合っていないでしょうから、45nmはドライ露光を継続と言うことになります。 実際こんな記事も時を同じくして出ていますし。

上述したように45nmプロセスではトランジスタ材料が変更されるものの、露光技術(リソグラフィー)は従来通り波長193nmのフッ化アルゴンレーザーによるドライ露光を用いるとしている。2009年に実用化される次の32nmプロセスでは、当初IntelはEUV露光に切り替える意向を持っていた。しかしEUV露光は、光学系が反射光学系になるなど、大幅に変わることから開発が遅れており、Intelも32nmプロセスでの導入をほぼ断念している。

そうなると怪しいのはIBM/AMD連合でしょうか。

一方、プロセス技術開発のもう一方の雄であるIBMは、液浸露光技術の採用に積極的で、2008年に導入される45nmプロセスから利用するとも言われている。また、液浸露光技術の改良を続けることで、35nmプロセスや22nmプロセスの時代まで、まだ実証されていないEUV露光技術を採用しないで済むとしており、Intelと対照的だ。

ところで、レンズとウェハの間を屈折率の大きい液体で満たすことでより微細な露光が可能になると言うのであれば、カメラなんかにも応用出来そうな気がしますが果たして・・・

なんて思ってたら購入したのはNANDフラッシュメーカーのようでした。
(2007/03/02/01:19:00更新)

ニコンは出荷先を明らかにしていないが,大手のNAND型フラッシュ・メモリー・メーカーと見られる。なお,ニコンは2006年12月に,台湾Powerchip Semiconductor Corp.(PSC)がこの装置の採用を決めたと発表しているが,今回の出荷はPSC向けではないとする(同2)。

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カメラって今より解像度必要なのでしょうか?
銀塩で十分でしょ(ってそういうことじゃない!?)

あと,液浸は世界中で注目されているけど,装置となるとやっぱりニコンしかないの?他のメーカーとか.昔みたいに自分で作ったりはしないか.
あと,試作用と,量産用はやっぱりちがいますよね?

> カメラって今より解像度必要なのでしょうか?
> 銀塩で十分でしょ(ってそういうことじゃない!?)
仮に銀塩並みの解像度で十分だとしても、今のデジカメの解像度はフルサイズCMOSを使ったデジタル一眼レフカメラであっても銀塩フィルム、とくに白黒フィルムの解像度には及びません。
それに簡単にトリミングとかが出来るデジタルの特色を生かそうと思ったら解像度が今の10倍あっても使い道はあるでしょう。
もちろん画質が低下しないという前提でだけど。

> あと,液浸は世界中で注目されているけど,装置となるとやっぱり
> ニコンしかないの?他のメーカーとか.昔みたいに自分で作ったりはしないか.
装置の開発費を考えると装置専業メーカーじゃないとペイしないんじゃないかなぁ。
Intelクラスの会社なら見合うかもしれないけど。
実際IntelはEUV露光の研究開発に力入れてるし。

> あと,試作用と,量産用はやっぱりちがいますよね?
Intelの開発用Fabは量産用プロセス確立もかねていて、開発用Fabでうまくいったら
他の複数の量産Fabにも同じレシピで展開し、開発用Fab自体もそのまま量産に移行するという話です。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0301/hot470.htm

だからD1D Fabでの45nm試作は今年後半以降にFab 28、Fab 32で量産を開始する際のプロセスとほぼ同じ装置、手法で行っているでしょう。

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このページは、散財人が2007年3月 1日 00:44に書いたブログ記事です。

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