キヤノンが発表したフルサイズセンサ搭載デジタル一眼レフカメラ「EOS 5D Mark II」。 フルHD(1,980×1,080)のH.264動画撮影機能も特徴の一つなんですが、このH.264エンコードは映像エンジンDIGIC 4によるものなのでしょうか、それともエンコード専用LSIによるものなのでしょうか。
同日発表された、同社のコンパクトデジタルとして初めてCMOSセンサを搭載した「PowerShot SX1 IS」も、DIGIC 4を搭載していてフルHDのH.264動画撮影機能を持っていることを考えると、DIGIC 4にエンコード機能があるような気がしますが、一方で8月に発表された「EOS 50D」には動画撮影機能はありませんでした。
EOD 50Dの基板と、EOS 5D Mark IIの基板を見比べると非常によく似ていますが、5D Mark IIのほうがLSIが増えているようにも見えますが、マイク端子の増設とかもあるので判断が難しいところ。
DIGIC 4自体にフルHD H.264エンコード機能があるのなら動画対応に追加コストはほとんどかからないでしょうから、エントリーモデルEOS Kissシリーズの動画対応版を来春には出してくるんじゃないかと思います。
コンパクトデジタルカメラからステップアップしてくるユーザの多いKissシリーズこそ動画機能が待ち望まれるでしょうし。
でもそうすると、発売半年後に出たKiss X2に解像度で抜かれた40Dと同様に、またしてもハイアマチュアモデルである50Dの立場が微妙になっちゃうんですよね。
2008/09/19 02:18追記
TechOnの記事(要無料ユーザ登録)にH.264エンコーダ機能はDIGIC 4に含まれていることが書かれていました。
(1)HDTV動画(1080/30p)のH.264符号化/復号化を,DIGIC 4が実行すること。
(2)同符号化で,過去と将来を参照するフレーム間予測「Bフレーム」を使わないこと。(1)において,どこまでを専用回路化しているか,といった詳細は確認できなかったが,特にコンパニオン・チップなどは併用していないという。キヤノンは今後,自社の全デジタル・カメラにほとんど同じ仕様のDIGIC 4を搭載する意向。このため,安価で動画機能が充実していないカメラではオーバースペックになるが,「量産効果を追求するための措置」(同社の説明員)という。同社におけるDIGICの消費個数は,年間3000万個近くに達する。
DIGIC 4にフルHD H.264エンコード機能があるとしても、フルHD動画撮影機能として搭載できるか否かは、組み合わせられるイメージセンサの性能や、SDRAMの容量、速度にもよると思いますが、デジタル一眼レフカメラならばエントリーモデルでも十分満たしているでしょう。
となると、いよいよ40Dでは動画撮影機能を有効にできなかったんだという話になるのですが……。
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