新旧モバイルノートベンチマークテスト

結果は下の表にまとめたとおりである。LaVie J改とLOOX Tの性能の比を参考として各行右端に追加した。

まず、Sandra 2004 Standard SP2のスコアから見てみよう。LOOX TのCPUのスコアはLaVie Jとのクロック比である1.375倍を超える値が出ており、中でも ALU整数演算性能であるDhrystone値は2次キャッシュ容量の大きさからか1.7倍もの性能が出ている。メモリ性能を見てみると理論転送速度比である5倍とは行かないが、4倍近くの性能比になっている。HDD性能では4200rpm、2MBキャッシュが災いしておおむねLaVie Jの後塵を拝する結果となってしまっている。LaVie Jのバッファーライトの遅さはVIAチップの性能の低さによるものであろうか。

次にHDBENCHの結果を見てみると、CPU、メモリー性能に関してはおおむねSandra 2004 Standard SP2と同じ傾向となっている。グラフィック性能はグラフィックコアの動作クロック差に加え、両者ともメインメモリ共有型であるため、メモリ速度の差も働き大きな差がついている。HDD性能はやはり回転速度、キャッシュ容量で勝るLaVie J改には負けているが、ReadWrite性能だけはLOOX Tが勝っている。高負荷時にはCPU性能、サウスブリッジのIDEコントローラ性能の差が律速になりLaVie JではHDD性能を生かしきれないのであろう。

SuperPiの実行時間は、LaVie J改の3倍と言う圧倒的な差をつけている。Sandra 2004 Standard SP2の結果を見れば分かるようにCPUの浮動小数点演算性能にはここまでの差は無いため、LaVie JではメモリとFSB速度の遅さから性能が出ていないと言うことだと考えられる。SuperPiは負荷ベンチなどとのしての要望もあるため、あえて古い設計のままにしてあると言う話なので、2次キャッシュヒット率も程よく低くメインメモリやHDDへのアクセスが性能に響いてくるのであろう。

PCMark04の結果は、おおむねここまでのベンチマーク結果と同じ傾向となっている。

最後に3DMarkの結果であるが、LaVie Jに大きな差をつけてはいるものの3DMark値の2267と言う値はDirectX8.0世代のゲームをするに当たって下限ともいえる成績である。855GMEはPixel Shaderを持っていないため、Game4を実行できていないことが響いているのだろう。

LOOX Tは全般的に高いパフォーマンスを発揮しているものの、4200rpm、2MBキャッシュHDDを採用したことで、HDDパフォーマンスがやや犠牲になっている。
LaVie JとHDDを交換する手も考えられるが、バッテリー動作時間の低下に加え、私費で買ったHDDを研究室のPCで使うことには抵抗があるためこのまま運用することになるだろう。

時間が許せば近いうちにバッテリー動作時間の検証も行ってみたいものである。