我が家のPC録画PCはIntel 865Gチップセット搭載のMicro MTXマザーボードECS 865G-M(1.0)を利用しているのだが、オンボードのGigabit Ethernetチップ、3COM 3C940がある日突然、謎の死亡を遂げたので3本しかない貴重なPCIバスのうち一本をPCi GN1200TCのために割くことになってしまった。既にソフトウェアMPEG2エンコードTVキャプチャーカードのGV-BCTV7、ハードウェアMPEG2エンコードTVキャプチャーカードのGV-MVP/RXを加えてPCIバスを全て埋めてしまっていたため、先日はGV-MVP/RX2Wと引き換えにRXを外す羽目になった次第。RX2WとRX、両方挿せば3番組同時おまかせ録画(BCTV7による手動録画も合わせれば4番組同時録画)が可能なだけに、Gigabit Ethernetチップを積んだマザーボードを買いなおすか否か悩んでいた。
そんな折、BUFFALOからUSB2.0接続のGigabit Ethernetアダプタというなんとも怪しい代物が発売された記事を発見。USB2.0は理論値480Mbpsなわけで、Gigabit Ethernetの双方向1000Mbpsという値とは程遠いものがあるのは分かっていながらも、マザーボードを買うよりは安いということで、藁にもすがる思いで購入してみた。ちなみに購入したのは例によって有楽町ビックカメラで、2月4日現在\5,980だった。
USB接続のLANアダプタで初のGigabit Ethernet対応製品となるUSB 2.0接続の「LUA-U2-GT」がバッファローから登場した。実売価格は5,743円~5,980円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
Gigabit Ethernet環境を導入しようとしているノートPCユーザーに注目と言えるこの「LUA-U2-GT」だが、やはり気になるのは、最大480MbpsのUSB 2.0インターフェイスでどの程度Gigabit Ethernetのパフォーマンスが生きるのかという点だろう。同社では、転送速度は同社製10Base-T/100Base-TX対応モデル「LUA-U2-KTX」(63.45Mbps)の約4.4倍としており、1Gbpsには程遠いものの100Base-TX以上のパフォーマンスは期待できそうだ。
TV録画PC(Pentium 4 2.4C GHz)のPCi GN-1200TC(Realtek RTL8169S)と交換してPINGによるフレームサイズ測定を行ったところ4042Bytesまで可能であった。
次にWinServer(Intel PRO1000MT搭載、Pentium 4 1.5GHz)との間でのExplorerによるファイル転送とNetperfによる速度測定を行ってみた。なおUSBには他にマウス、キーボード、Fireflyリモコンを接続してある。
Ethernet Adapter | 通信方向 | Explorerファイル転送速度(Mbps) | Netperf平均速度(Mbps) |
---|---|---|---|
GN-1200TC | Intel -> Realtek | 142.7 | 567.28 |
Realtek -> Intel | 177.3 | 665.38 | |
LUA-U2GT | Intel -> Realtek | 101.1 | 177.30 |
Realtek -> Intel | 72.5 | 142.7 |
と、予想通り大幅速度ダウンという結果に終わった。また、CPU負荷率も5~10ポイント上昇し、Explorerでのファイル送信では35%近くに達しているのが気になる。
テレビ録画PCという特性からファイル送信の方が受信よりも利用頻度が高いわけで、ファイル送信速度が100Mbpsを切っているというのは苦しいところ。せめて100Mbpsは超えて欲しかった。(それでも従来製品である100BASE-TX対応のLUA-U2-KTXの公称値(FTP Get)よりは速いわけだけど。)
このまま利用し続けよりは、おとなしくマザーボード買いに行ったほうがいいような気にさせる実験結果であった。
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