CEATEC JAPAN 2007

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「明日の散財の種」を探すべく今年もCEATECを観に幕張まで行ってきました。
CEATEC 2007

今年から別館的な存在であるHall 9~11も使用され幕張メッセ全11ホールでの開催となったのですが、さすがに歩き疲れました。

まずは元気のあるうちに展示会でしか見られないものをということで、Hall 8からHall 4の電子部品・デバイス&装置ステージへ。

東芝の「Cell Reference Set 2」はデモ機はXDRメモリをDIMMスロットに搭載しているのに、隣に展示されているマザーボード基板はXDRチップの表面実装用のパターンが並んでいて明らかに別物なのが謎でした。

Tech-On!に記事の出ていたシチズンテクノロジーセンターのプラスチック液晶パネルは、想像していたより濃淡の変化が早くほぼ瞬間的に変わっていました。 液晶をプラスチックフィルムではさんだ薄い構造なので、バッテリ駆動できるようになれば何か面白い使い道が出てくるかもしれませんね。
シチズンのプラスチック液晶パネル

特許訴訟で量産計画が白紙(?)になってしまったSEDは今年は出展がありませんでしたが、FED陣営は健在です。 FEテクノロジーズでは通常の4倍速駆動に当たる240fpsで専用に作成したCGムービーを再生していましたが、240fpsが技術的な限界というわけではないという話でした。 理論上では800fps程度、現在の技術でも400fps程度はいけるようですが、まぁソースがありませんし、見分けられる目を持った人もいませんから240fps程度が落としどころかもしれませんね。

続いてデジタルネットワークステージに移ってNTTドコモのブースへ。 PSPクラスの3Dゲームがスムーズに動作する「NEXT MEGA GAMES」は確かにすごいのだけど、携帯電話のボタンでの操作はけっこう辛かった・・・。 ゲームに特化したキーと画面の配置とかが必要になってきる気がします。
テンキーに電子ペーパーを実装した試作機は、切り替えに一瞬間があるもののコントラストが高く見やすかったです。 携帯電話の状態に合わせて、今このボタンを押したらどういう動作をするのかがキーを見ると一目で分かるので、将来的にはらくらくホンあたりに実装されたりするんじゃないのかと。 ただ、電子ペーパーはバックライトの光を透過できないので、暗所で使おうと思うとサイドライトなどを搭載しないといけないのがネックですね。 電子ペーパーテンキー携帯電話の試作機

別館のHall 9~11に移動する前に国際会議場によって、「Dolby 3D Digital Cinema」のデモを視聴。 右目用映像で使用するRGBの各波長と、左目用映像で使用するRGBの各波長を若干変えて交互に投影し、専用メガネのカラーフィルターで左右の映像を波長で分離することで視差を認識させるという方式。 3Dディスプレイは大別するとメガネを用いるものと、液晶の視野角を逆に利用するものがあるわけですが、Dolbyの顧客である映画館に導入するとなるとどこに座っても3Dで見えるメガネ方式になるのは必然です。 メガネ方式も、これまで出ていた液晶シャッターで時分割にする方式はメガネのメンテナンスが大変ですし、偏光フィルタを使う方式はスクリーンを高反射率のものに変える必要があるので導入のコストが高いといった難点があったのですが、Dolby 3D Digital Cinemaは「すでにDigital Cinemaを導入している劇場ならフィルタホイールユニットの追加だけ!」と劇場にやさしいことを強くアピールしていました。
右目用のRGBで描ける色空間と左目用のRGBで描ける色空間にずれが生じ、実際に使える色空間は両者の積となるので狭くなってしまうんじゃないかと原理を読んだときは危惧していたのですが、デモを見る限りでは、気になりませんでした。 南の島の海とか色鮮やかなシーンだと再現性が劣るかもしれませんけどね。
Dolby TrueHDのデモBDをもらったのですがTrueHDを生かせる再生環境が無い罠。

Hall 9ではまず東芝ブースへ。 802.11gの無線LANを搭載していて単体でPodcastを受信できるgigabet T401が発表されてからのこの1ヶ月、どのようにpodcastを登録するのかずっと疑問だったのですが、正解はソフトウェアキーボードが表示されるというものでした。 iPhoneやPSPなんかと違ってWebブラウザは搭載してませんので、Webページでの認証が必要なホットスポットは使えないのが残念なところですが。
gigabeat T401のpodcast登録画面

秋冬モデルのHDDレコーダーではH.264トランスコーダ搭載がトレンドで、東芝ブースでは未発表のRD-X7他のデモが行われています。 4.7GBのDVDに2時間録画できるように4Mbpsでのデモを行っていましたが、画面に近寄って凝視するとさすがにビットレート下げすぎなんじゃないのかという感想。 まだチューニングが完全ではないのかもしれませんが。
一方松下ブースで展示されているDMR-BW900あたりはビットレートが高いこともあってMPEG2のTSと比べても遜色なかったと思います。

日立、SHARP、Sony、Victorあたりは"薄型"テレビがテーマ。 テレビの展示って本来正面に人が集まるはずなんですが、これらの展示では薄さを実感しようと側面に人が群がっているのが印象的でした。
SHARPの未来テレビ Sonyの27インチフルHD有機EL試作機 日立の次世代薄型テレビ
そういえばSonyブースでワンセグWalkman NW-A910のデモを見ていて展示場の中なのにきれいにワンセグが写ってるなぁと思って説明員の人に質問してみたのですが、CEATEC JAPAN 2007 期間中は幕張メッセの中でワンセグの再送信を行っているんですね。 納得です。

三菱電機は社会インフラ関係の展示もあってさすが三菱という感じです。
P1030048.JPG
マルチユーザー・タッチテーブルイスを介してユーザーの手とテーブルの間に微弱電流を流してユーザーの識別を行うという方式。 コップとかお皿をテーブルにおいても誤検出されないわけで、居酒屋の注文システムに組み合わせたりすると面白いかもしれません。 無線LAN搭載の注文用ボードが導入された居酒屋もありますが、飲み会のときにいちいちボードを取ってもらうの面倒ですし、このシステムなら誰が注文したのか記録できるのでドリンクが届いて「これ誰が注文したの?」って困ることもないんじゃないのかと。 もっとも、注文してからドリンクが届くまでに席移動する輩がいると意味がありませんが。
三菱電機のマルチユーザー・タッチテーブル

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XDR DIMM? 放熱板すごいね.FB-DIMMよりひどい.

PS3のXDR DRAM(3.2GHz?)はヒートシンクが付いてないのに、なんでCell Reference Set 2のXDRはあんなでっかいヒートシンクが必要なのかは謎ですね。
メモリ容量は確かに多いのだけど・・・

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このページは、散財人が2007年10月 4日 18:51に書いたブログ記事です。

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